🎮 50代の再出発は『無理ゲー』か?

💸再出発したいのに届かない──失業給付と職業訓練の現実

🔰退職後、最初に感じた「このままでいいのか?」

会社を辞めるという決断をしたとき、私の中には自由と同じくらい、不安が渦巻いていました。
FIREを目指し、資産形成に励んできた数年。 でもいざ自由を手にしたとき、ふとこう思ったのです。

「この先、自分にどんな可能性があるのだろう?」
「老後の生活、健康、そして何より『生きがい』をどう見つければいい?」

それまでの私は、特にこれといった趣味も交友関係も広くないタイプでした。 FIREは達成したけれど、「映画やゲームで1日が終わる生活」には満足できない。 もっと人と交わること、誰かと関わる場を持つことで、これからの人生に潤いが生まれるのではないか── そう思うようになったのです。

だからこそ、ITエンジニアという過去のキャリアだけにとらわれず、人と接することができる技能を新たに身につけたいと考えました。 職業訓練や資格取得は、そのための現実的な選択肢だったのです。

🧑‍⚕️挑戦①:鍼灸の世界に飛び込む?

最初に惹かれたのは、鍼灸・はり師の専門学校。 3年間通えば国家資格を取得でき、美容や健康に関心の高いゲイコミュニティに向けた「美容鍼灸」サービスにも可能性を感じました。

「ゲイ向けの鍼灸なら需要があるかもしれない」── そんなビジネス的視点と、「年齢が信頼に変わる業界」という話に背中を押され、真剣に検討しました。

💰そこで立ちはだかった「費用と時間」の壁

しかし、3年間の授業料は約500万円。 雇用保険から支給される専門実践教育訓練給付金の上限は、3年間で最大168万円(※一定の条件を満たした場合)ですが、そのうち受講中に受け取れるのは年間40万円程度。私の場合も、現実的には160万円程度+失業手当延長が限界でした。

もちろん、投資と考えれば意味のある出費かもしれません。 でも──FIREの最大の目的は「悠々自適に生きること」。 退職してまで3年間を「学生生活」に捧げるのは、目的とズレているように感じて、断念しました

🍳挑戦②:もっと気軽に、もっと楽しく「調理師の道」へ?

「じゃあ、もっと短期間で、楽しく取り組める学びはないか?」 そう思って次に注目したのが職業訓練校の調理師コースでした。

もともと料理が好きで、人と接することも苦ではない。 「将来、小さな飲食店を開いて、人との接点を作れたら楽しいかもしれない」── そんなささやかな夢が、現実味を帯びてきた瞬間でした。

🚫しかし、今度は「年齢制限」という制度の落とし穴が

調べてみると、訓練校の調理師コースには「45歳未満」という年齢制限があると判明。 私はすでに対象外で、申し込みすらできませんでした。

「門前払い」という言葉が頭をよぎり、目の前がスーッと暗くなったのを今でも覚えています。

若年層の就職支援に重きを置く制度設計であることは理解できます。 でも──「人生100年時代」を掲げるこの国で、50代の再出発が制度に拒まれるとは、あまりにも皮肉ではないでしょうか?

あなたなら、どう思いますか?

🏢ピカピカのハローワークが、象徴する“ギャップ”

私のハローワークは、横浜・みなとみらいの赤レンガ倉庫のそばにある新庁舎。 ガラス張りで開放的な空間は、まるで未来の公共施設のようです。
でも、その美しさのなかに、制度の硬直性が透けて見えるように感じました。 まるで、その美しさが、支援の届きにくさを皮肉っているようにも思えたのです。

職員の方々は丁寧で、対応も親切。 でも、柔軟な制度設計や、人生後半を生き直そうとする人への支援には、まだまだギャップがある──そう実感しました。

🐣声を上げなければ、何も変わらない

制度の「ひずみ」や「見えない壁」は、実際に使おうとした人にしか見えません。 この経験を通して、私はそのことを痛感しました。

若年層の再就職支援に重きを置く制度設計の背景には、「50代に新しいキャリアは不要」という暗黙の前提や、特定の仕事や年齢に対する無意識の価値判断があるのではないか──そんな疑念が湧いてきます。

もし、「仕事に偉い・偉くないはない」という価値観が社会にもっと深く根づいていたら。 年齢やこれまでのキャリアに関係なく、誰もが自由に学び直し、社会とつながる道を選べるようになるのではないでしょうか。

実際、私はこうも感じます。トイレを清掃する人も、ITシステムを構築する人も、どちらも社会に必要な仕事であり、本来そこに優劣はないはずです。

そして、会社の上司も「偉い」のではなく、「指揮・管理という役割」を担っているに過ぎません。それを取り違えた上下意識が、現在の制度や支援のあり方にもどこか影を落としているように思えてならないのです。

💬あなたの声を、ぜひ聞かせてください

人生100年時代を現実のものにするには、以下のような支援がもっと整っていてほしいと、私は感じます。

  • 💻 オンライン学習機会の拡充──通学が困難でもスキル習得を可能に
  • 🎓 年齢制限の緩和・撤廃──意欲ある中高年が正当に挑戦できる環境を
  • 🧭 中高年向けキャリアコンサルティングの強化──“やり直したい”気持ちを具体的な形に

小さな声でも、届け続ければ社会は変わる。 私はこれからも、自分の体験を通して、その声を発信し続けていきます。


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