🌱 パートナーとの関係性が鍵になる
私は同性のパートナーと暮らしていますが、日本では同性婚が法的に認められていないため、税法上は「他人」として扱われます。この関係性は、節税における選択肢に少し違った可能性を与えてくれました。
生活を共にする中で、私は自宅の一部を業務スペースとして使っており、その分の「使用料」をパートナーに支払っています。もちろん、お小遣いや生活費の援助ではなく、きちんと契約を交わしたうえでの“事業経費”です。
🏠 自宅の一部を“業務スペース”として契約
使っているのは約20㎡、全体の25%ほど。ここで不動産管理やソフトウェア開発の仕事をしています。私的利用は一切しておらず、あくまで業務用。
節税の目的とはいえ、単なる口約束では意味がありません。次のような証拠を整え、税務署に説明できる状態を意識しました。
- 契約書(合意書)の作成
- スペースの写真保存(業務用であることの証明)
- 銀行振込による記録管理
- 支払い額の算出根拠資料の作成・保管
💡 税務署から問い合わせがあったときは、これらの証拠をもとに冷静に説明できるよう、ファイルを一式にまとめて保管しています。「使用の実態」「費用の合理性」「支払いの証拠」――この三点が整っていれば、慌てる必要はありません。
💡 支払い額は「実費ベース」が鉄則
家賃や賃料といった概念で契約する場合でも、実際にかかった費用の一部として設定することが大原則です。
私の場合、次のような按分で毎月の支払い額を算出しました。
【我が家の計算例】
- 自宅の総面積:80㎡
- 業務用スペース:20㎡(使用割合25%)
| 費目 | 年額 | 按分 | 月額目安 |
|---|---|---|---|
| 固定資産税 | 170,000円 | ×25% | 約3,541円 |
| 火災保険料 | 40,000円 | ×25% | 約833円 |
| 修繕費(見積) | 150,000円 | ×25% | 約3,125円 |
| 建物小計 | — | — | 約7,500円 |
| 費目 | 年額 | 按分 | 月額目安 |
|---|---|---|---|
| 電気代 | 240,000円 | ×25% | 約5,000円 |
| ガス代 | 90,000円 | ×25% | 約1,875円 |
| 水道代 | 24,000円 | ×25% | 約500円 |
| 光回線 | 60,000円 | ×50% | 約2,500円 |
| 光熱・通信費小計 | — | — | 約9,875円 |
→ 合計:約17,375円/月
🔍 月額2万円とした理由は、管理上のわかりやすさと、多少の変動を見込んで端数を切り上げたためです。あくまで「実費相当」の範囲内であり、過度な利益提供にはならないように調整しています。
🏢 他のケースではどうなる?
- 戸建て(持ち家):固定資産税や保険、修繕費を按分。住宅ローンの返済はNG。
- マンション(持ち家):管理費や修繕積立金も対象。共用部の取り扱いには注意。
- 賃貸住宅:家賃や共益費も按分可能。名義・支払記録の整備が重要。
🚫 NGな計上方法とは?
- 住宅ローンの返済(元本・利息):資産取得に該当し経費不可。
- 相場を元にした想定家賃:「この部屋なら月3万円程度」などは実費でないため不可。
🪙 上乗せした分は雑所得になる?
実費17,375円に対し、私は月額2万円を支払っています。約2,600円ほどの上乗せは、税務上グレーゾーンにあたります。
この分がパートナーの雑所得と見なされた場合:
- 年間20万円以下 → 原則、確定申告不要
- 年間20万円超 or 他に申告義務がある → 申告が必要
📌 私のパートナーは不動産所得の確定申告があるため、この雑所得も含める必要があります。実質的には「課税されないように収める設計」にすることが、家計全体の最適化につながります。
🤝 これは、信頼関係があってこそ成り立つ
こうした契約と支払いは、パートナーの協力が不可欠です。金銭のやりとりだけでなく、申告や帳簿管理の面でも話し合いが必要です。
我が家では、パートナーに「一緒に申告作業やるから大丈夫だよ」と声をかけ、負担感が出ないよう配慮しています。節税は信頼あってこそ成り立つ共同作業なのだと実感しています。
🧾 まとめ──愛と税務の共同作業
パートナーと住まいを共有しながら、その一部を事業に使う。そのことを形式と実態の両面から証明することで、節税につなげることは可能です。
ポイントは3つ:
- 実費に基づいた根拠のある金額設定
- 契約書・写真・振込など証拠の整備
- パートナーとの合意と協力体制
節税とは、テクニックであると同時に、生活設計のひとつの知恵でもあります。
⚠️ 最後に:専門家に相談することを忘れずに
この記事は、私の実践記録をベースに構成したものです。あくまで参考としてご覧いただき、実際に取り組む際は必ず税理士にご相談ください。
ご自身の状況にあわせた最適な形を、専門家と一緒に探すことをおすすめします。
